自己紹介

JACET北海道支部は大学英語教育学会(JACET)を構成する北海道における支部組織で所属支部会員は百数十名にのぼります。毎年7月に開催される支部大会、年3回から4回開催される研究会(講演会などを含む)、『Research Bulletin of English Teaching』の刊行、など20年以上にわたって研究会活動を積極的に行っています。

目次

2011年度支部大会写真  2011年度全国大会写真
第3回研究会報告  第2回研究会報告  第1回研究会報告_第1回研究会写真

平成23年度第3回研究会報告


日時:平成24年3月18日(日)14:00~16:00
場所:札幌市中央区南1条西1丁目松崎ビル南1条会議室A (Tel: 011-242-1516)
http://www.matsuzaki-bldg.com/kaigisitsu.html

発表1)
Awareness-raising in the teaching of pragmatics
Jeremie Bouchard (Hokkai Gakuen University)

Abstract: What is pragmatics? Is it something we all know but can’t quite explain clearly? And why do we actually need to teach it? Given good reasons, how then can one teach pragmatics effectively? This workshop will explore these questions. Furthermore, the concept of awareness-raising will be defined and embodied into actual classroom activities. The goal is to invite educators to: 1) become more aware of pragmatics as an essential part of EFL teaching in Japan; 2) develop the ability to provide metapragmatic information to students; and 3) devise methods to both develop and assess students’ pragmatic competence.


発表2)
「発表とミニミニワークショップ:
Readers Theatreを活用した大学英語の授業」
浅野 享三(南山大学短期大学部)

要旨:高校卒業までに英語による音読や音声表現を十分に学べなかったと感ずる短大・大学生は少なくない。一方、スピーチやディベートを英語でできるとする短大・大学生も決して多くはない。「英語が話せるようになりたい」という学生の学習希望を考慮して、英語が話せるようになるための橋渡しとして、Readers Theatre(音読劇・パフォーマンス)を活用した大学1・2年生向け授業を紹介する。今回は、ワークショップ形式を取り、実際に参加してもらいながら考察する。学生出演ビデオの視聴と分析データの紹介も予定。
キーワード:リーディング、音読、協同学習、自己表現

平成23年度第2回研究会報告

日時: 2011年11月25日(土) 午後2時~4時  
場所:北海学園大学豊平キャンパス6号館3階C30教室


ワークショップ
「電子ポートフォリオ を活用した CALL 授業による
語彙学習支援」

講師:田中洋也(北海学園大学)  



Lexinoteは,学習者個人が語彙学習の記録を蓄積し,自律的に学習を継続することを目指して開発した電子ポートフォリオである。AdobeAIR を用いて動作するインターネットアプリケーションであり,教育機関でのコンピュータ実習室のほか,自宅のPCでも同一の学習データを引き継いで学習が可能である。Lexinoteは,個人の学習を支援するために,ブログと連動した教師による教材配信,学習者間の学習成果の共有を行う。学習者は,個人の語彙項目に関する知識程度の指標である語親密度を用いて,メタ認知的に自己の学習を制御し,学習をすることができる。学習は,音声や文字を用いてのリハーサルのほか,自分で登録した英文を用いた空所補充の演習問題ができるようになっている。また,学習者自身が作成した英文から使用した全ての語彙項目を使用語彙としてポートフォリオ内に自動的に蓄積する機能も実装している。このワークショップでは,まず,管理機能を含めたシステムの説明を行った。また,参加者は学習者環境でLexinoteの操作を体験した。今後,さらに多くの学習者を対象に用いるには,複数教員による教材配信,システムの保守における公的なサポート,初心者にも分かりやすい操作性などの課題を解決すべきであることを確認した。

平成23年度第1回研究会報告

日時: 2011年 6月4日(土) 午後1時30分~午後2時30分
場所: 藤女子大学(16条キャンパス)

発表は2件あり両方とも英語での発表でした。JACET全国大会では英語による発表が求められ、新しい学習指導要領には英語の授業は英語で行う、との記載が盛り込まれ、英語教育を取り巻く環境も刻々と変化しています。
JACET北海道支部でも、昨年より英語での研究発表が続いています。意欲的な試みと思います。研究会参加者も増加している印象を持っています。会員の切磋琢磨の場としてますます盛況になるよう祈念しています。 (U.Y.)

1)発表:   
What is the JET Program really doing?: The research on the roles of teachers in Hokkaido
  中津川 雅宣(小樽商科大学)
 
 要旨In order to meet current demands of international trends, the Japan Exchange and Teaching Program (JET Program) has played an important role by importing “internationalization” into actual classrooms in an EFL country since 1987 (McConnel, 2000).
This study drew from a teacher-based perception of the Japanese Teachers of English (JTEs) and Assistant Language Teachers (ALTs) roles, and it illustrated how both JTEs and ALTs act locally in the globalized/globalizing classroom while negotiating the governmental expectations for the JET program. Following the examples set by ethnographic research conducted in language teaching environments (e.g., Watson-Gegeo, 1988), classroom fieldworks were conducted at three high schools in Hokkaido from May to August in 2010.
The findings showed that the macro-level expected roles from the policies were not always directly projected onto the micro-level perceived roles. In addition to this, through the classroom observations, this study revealed the perceived roles of JTEs and ALTs are negotiated in the classrooms.
Those findings of the negotiation of roles in the classrooms led to the conclusions that the power of JTEs and ALTs is not something those teachers have a priori, but was negotiated through the interactions of JTEs and ALTs in the actual classrooms.
The participants in this session will leave with tips on how secondary school students perceive teachers’ roles (either Japanese or native English speaking teachers) in the classrooms.

2)   実践報告
「ピックアップディベート:英語の授業は英語でするべき」
  河合 靖(北海道大学)

 要旨発表者は、全学教育英語演習、英語科教育法、大学院の第二言語習得論演習などにおいて、簡易ディベートの実践を行ってきた。今回は「英語の授業は英語でするべき」という論題で、北海道大学大学院生、非常勤講師、ESS部員の協力によるデモンストレーションを交えて実践報告を行う。
 ディベートは、口頭によるコミュニケーション技能、問題の考察や解決策の探求のための思考力、資料の収集と分析・整理を行う情報処理能力などの向上に有効と考えられている。また、英語でディベートを行うことは、パブリック・スピーキングのスキルアップや効果的な質疑応答のトレーニングに適しているとされる。しかし、競技ディベートをそのままの形式で授業内に行うことは、時間的制約があってなかなか難しい。また、資料収集にかける時間と労力が大きすぎると、語学学習としての利点が相対的に縮小してしまう懸念もある。今回は、賛否共通立論の提示による論点の制限、資料の不使用、スピーチ・Q&Aともに1分の時間制限、指定質問者の設定などにより、短時間で多くの履修者が参加できるフォーマットを使って行う簡易ディベートを紹介する。(本研究は科学研究費助成事業基盤研究(C)課題番号23520654「英語による英語授業における学習スタイルの影響と変容」の助成を受けています)

平成23年度第1回研究会_Kawai

実践報告「ピックアップディベート:英語の授業は英語でするべき」
河合 靖 (北海道大学)

 Yasushi Kawai (Hokkaido University)
実践報告写真は一番最後にあります。

平成23年度第1回研究会_Nakatsugawa

'What is the JET Program really doing?: A Classroom-based analysis of the roles of teachers in Hokkaido'
                                                      Masanobu Nakatsugawa   (Otaru University of Commerce)


(小樽商科大学)
研究発表の写真は一番最後にあります。